マーシャ・エンジェル著『ビッグ・ファーマ:製薬会社の真実』
ビッグ・ファーマ―製薬会社の真実 マーシャ・エンジェル 篠原出版新社 2005-11 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
邦訳刊行記念シンポジウム
ポスト・ビッグファーマ時代へ
−危機に瀕する医学研究と製薬ビジネスの将来−
主催:篠原出版新社
『ニューイングランド医学雑誌』(NEJM)前編集長マーシャ・エンジェル氏の著書
『製薬会社の真実』(原題:The Truth about the drug companies)は、世界中に激
震を走らせている。「患者中心の医療」実現の手段としての「エビデンスに基づく医
療(EBM)」が普及して久しいが、そのエビデンス自体が、世界をリードするアメリ
カ製薬業界のマーケティング戦略によって歪められてしまっていることを、世界中の
一流医学雑誌編集長らが警告し始めているのである。その筆頭が、エンジェル氏であ
る。巨大製薬企業の支配する医学研究の信頼性は地に堕ちてしまった。
では、医療提供者は、患者は、何を信じればよいのか? 日本の製薬業界に未来はあ
るのか? 医薬ジャーナリズムは何を伝えるべきなのか?
わが国では、きらびやかにバイオ・ビジネスの成果が報じられる一方、医療費削減へ
と大きく舵が切られ、混合診療解禁、医薬品の自由価格化、産学連携など、アメリカ
型の医療制度が導入されつつある。「ビッグ・ファーマ」の手の内が明かされてし
まった今日、日本の製薬企業と、医療提供者、患者、そして医薬ジャーナリズムの、
より良き関係を創りあげるため、「ポスト・ビッグファーマ時代」の医薬品戦略を語
り合う企画としたい。