“心の病”をくぐりぬけて 岩波ブックレット
◆「統合失調症」連載 ブックレットに
読売新聞大阪本社版の健康・医療のページに2003年6月から04年12月まで掲載されて大きな反響を呼んだ森実恵さんの寄稿連載が、「〈心の病〉をくぐりぬけて」の題で岩波ブックレットとして出版されました。
森さんは大阪府に住む40歳代の女性。十数年前に統合失調症を発病し、閉鎖病棟への入院や自殺未遂も経験しました。文章や詩を書く中で回復に向かい、「うるさい幻聴 今では友人」と言えるようになりました。
連載「統合失調症とともに」に加筆した本書は、幻聴や妄想など病気の生々しい体験と、社会に伝えたいことを、ユーモアを交えながらつづっており、精神障害について理解する格好のテキストにもなるでしょう。新聞掲載時に寄せられた読者の感想も収録しています。
(岩波書店03・5210・4111、税別480円)
岩波書店の紹介ページ
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0093710/top.html
◆寄せられた感想
統合失調症を「一番人間らしい病気」と表現されており、うるさかった幻聴にも
助けられることがある、等とてもわかりやすく書かれており、すごく読みやすか
ったです。
たくさんある症状も脈絡を踏んで説明してあり「なるほど」と思いました。
殺人事件に精神病を結びつける傾向への不安も書かれていました。
就職結婚等も切実なものですね…
お互いが不幸になってしまうことも考えられるので一概に施設じゃなく社会へ、
みたいなことは個人的にはあまり賛成できないのですが…
ケースバイケースといった感じなのでしょうが、精神病を持っていても社会で
やっていける能力がある人を精神病としてつぶしてしまうのはもったいないこ
とだなぁと思います。
企業の2.1%障害者雇用の義務でも精神障害は含まれていないようですし、
作業所も数千円しかもらえないということでヤル気なくしてしまう人も多い
ということです。
70ページくらいで簡素にまとまっていると思うので100人に1人のことを考える
キッカケになるカモです。
この前精神病院実習行ってきたばかりだったので興味深く読むことができました。