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『人生に絶望はない -ハンセン病100年のたたかい』

『人生に絶望はない -ハンセン病100年のたたかい』

◆投稿者のコメント
みなさん、1996年に廃止された

 「らい予防法」
 

をご存知ですか?
見た目に怖く、業があるがゆえに発症するという偏見のあった、ハンセン病という病気があります。そのような病気を社会から抹消するために、らい予防法はつくられ、強制収容所に病人は送り込まれ、社会から切り離され、汚い子供がそれ以上生まれないように不妊手術を行われ、妊娠すれば子は殺されました。
それは、抗生物質が発明され、ハンセン病が治る病気になった後も、続きました。
そしてその制度と偏見は、権威ある医学者によって推し進められた、という歴史もあります。

この本は、そのハンセン病に罹患し、収容所に閉じ込められつつも生き抜いた平沢保治さんの著書です。

医学がどのように社会の偏見を推し進め、患者を苦しめ殺すことができるのか。
そこに巻き込まれた患者は、どんな行為を受け、何を思うのか。

ハンセン病について知ると、いろいろ考え込んでしまいます。
時代の流れをあと出しジャンケンで批判してもしょうがないとぼくは思います。
でも、医学がどのようなことを実行することができるのか、知っておくことは大切なことだと思います。

ちなみに、この著者のすむ「全生園」は明治薬科大のすぐそばにあるので、薬学生のみなさんはいってみるといいかもしれません。

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